[ブログ]昇華転写印刷とは【小ロットでフルカラー】 [ブログ] 昇華転写印刷とは【小ロットでフルカラー】
お世話になっております。
『刻印名入れ.com』 株式会社トレジャー 服部です。
今回は、久しぶりに名入れ加工方法についてのお話です。
以前、「 レーザー加工とは 」と『刻印名入れ.com』の主力名入れ加工方法について説明をさせていただきました。
今回、株式会社トレジャーでは、新規チャレンジで新しい名入れ加工方法を導入をしましたので、新技術のご紹介をさせていただきたいと思います。
■■ 昇華転写印刷 ■■
●「昇 華 転 写 印 刷」について
難しい文字が並んでいますね。
「どういったものか?」という説明の前に、「何が出来るのか?」を説明させていただきます。
陶器製マグカップなどに、
『 フルカラーで小ロットで名入れ 』
をする事が出来ます。
■卒園記念マグカップ(フルカラー転写)
http://www.kokuin-naire.com/products/detail.php?product_id=702
こんな感じでマグカップへのフルカラー印刷を簡単に出来てしまいます。
5個の作成で単価@1998円(名入れ代込)で作成可能です。
⇒普通のご依頼を、こちらの商品からご依頼いただいても、大丈夫です。「卒園記念」に限らない陶器マグカップの掲載も順次行っていきます。
言葉の説明でいいますと、「昇華」と「転写」を使った「印刷」となります。
●「昇華」とは…
小学校の授業で習ったことを思い出してみてください。
水の状態変化は、
「氷(個体)」⇔「水(液体)」⇔「水蒸気(気体)」
と温度によって3つの形態に変化します。
「固体」⇒「気体」 へと直接「液体」を経由しないで変化する現象のことを「昇華現象」と言います。思い出しましたでしょうか?
身近なもので言えば、”ドライアイス”などは、氷⇒気体へと常温で昇華現象をしていますね。
ここでいう「昇華」とは、熱を加えると固体⇒気体へ変わる性質のインクを使って、密着している商品にインクを写し取ることで、印刷を行います。
●「転写印刷」とは…
前項で記載をしましたように、「商品にインクを写し取る」印刷方法の事を言います。
分かりやすく言えば、爪でこすりつける事で絵が映る転写シールなんてものが昔はよくあって、家の柱やタンスなどに勝手に付けて、お母さんから怒られる、なんてことがあったかと思いますが、まさにそれが転写印刷の基本です。
デザインを別の紙(転写紙)に印刷をしておいて、それをそっくり写し取って名入れを行う印刷の事を「転写印刷」と言います。
一言で「転写印刷」と言いましても、多種多様に有りますが、名入れグッズあたりでは、熱転写印刷と昇華転写印刷が2強です。
シンプルに言えば、
熱転写印刷は「アイロンプリント」です。
対象の素材は、印刷面を平らにできるもので、コットンやポリ素材などに関係なく、熱とプレスに耐えるものであれば、ノリを使って貼り付けてしまう名入れ方法です。
熱はノリを溶かすために必要となります。
昇華転写印刷は、熱を加える事で昇華インクを気体に変化させて、ポリ系素材に色を”染み込ませる”ことで、名入れを行います。
ポリウレタンやポリエステルなどの素材に対して、名入れを行います。
グラデーション表現などに特に優れますので、写真印刷などは色変化がなだらかで、非常に綺麗に仕上がります。
●昇華転写印刷の注意点
ここで、アレ?と思われた方もいらっしゃると思います。
陶器製マグカップって、素材は陶器(土)でしょ?と。
一番初めに紹介しました、『陶器製マグカップ』は、昇華転写インクを染み込ませるために、表面にポリウレタンコーティングがされています。
薄くコーティングされている部分に昇華転写インクが染み込んでいくのです。
具体的には約200℃の熱を加えると昇華現象が引き起こされて、色が移っていきます。
インクは、素材に対して乗っかっているわけではなく、素材に染み込むため、インクの強さはかなり強いものとなり、削れ取れる事はありません。
その代わり、熱で化学反応をしますので、再度200℃程度の熱を加えてしまうと色が商品からも飛んでいくことになります。
お湯をいれても全然問題はありませんが、食器乾燥機などは最後の乾燥工程で200℃ほどいくことがあるそうなので、食器乾燥機や食洗器はNGとなります。
また、化学反応を利用して名入れを行っているので、転写紙に印刷をしたものがぺったりと100%移るという名入れ方法ではありません。
インクが徐々に揮発していき、じんわり色が移っていきます。
ですので、色がどれほど移っていくのは、様々な条件によって変わっていきます。商品そのものの個体差などもありますので、同じデザインで100個作った場合、若干色の薄い濃いなどの違いは確実に出てきます。
また指定色通りには、そもそも上がらないモノとお考え下さい。
イメージカラー通りに仕上げないといけない場合は、選んではいけません。
色についてはそもそも、厳密に言えば、オフセット印刷でも、シルク印刷でもデータ上で作った色を100%再現は出来ません。あらためて色を調合して、近しい色での仕上がりとなります。
その「近しい色」の幅が、化学変化任せとなってしまうため、昇華転写は普通の印刷よりも”幅広いだけ”なのです。
すごく簡単な説明となりましたが、何となくイメージは判りますでしょうか。
なかなか、説明をするというのは、難しいですね。
こまかく詳しく書いてしまうと、もっともっと書いてしまいます。
手軽に、ちょっとだけオリジナルマグカップを作りたい!
なんて時に、ご要望いただければと思います。
もし疑問点などがございましたら、直接お問い合わせお願いします。
連絡先 info@kokuin-naire.com
よろしくお願いします。
以上。