手軽にフルカラー印刷のできるアクリルキーホルダーやアクリルチャームは継続して人気のある商品です。
『イラストを入稿するだけでオリジナルグッズを作れる!』
そのお手軽さをも魅力の一つですが、毎回「データ製作サービス」で2,200円(税込)がかかるのは勿体ない!と思いませんか?
『完全データ入稿』であれば、そのコストが不要となることはご存知でしょうか?
“でも、イラストレータを持っていない…”と諦めなくても、Illustrator無しでも『完全データ入稿』ができるデータの作り方を
ご紹介いたします。
せっかく最小ロット10個で作ったとしても1個あたり@220円の上乗せを『無し』に出来るテクニックで、もっとお安く便利にご依頼をいただけます。
[目次]
- アクリルグッズのデータ入稿のパターン
- イラストレータが無い時のデータの作り方
- 黒ベタ (白押さえ用)データって何?
- デザインサイズについて。パーツ穴を忘れずに!
- まとめ
1 【アクリルグッズのデータ入稿のパターン】
アクリルグッズを作るために必要なデータはこちらとなります。
1.アクリル板をカットする形状のデータ
2.イラストのデータ
3.白押さえするための黒ベタのデータ
透明アクリルへの印刷は、表裏に反転させたデータをアクリル板の裏面から印刷します。
※白押さえとは…カラーインクの下に白インクを引くことで発色をよくし、色が透けるのを防ぐ方法。 白アクリルに印刷される場合は白押さえのための黒ベタは不要です。
アクリルグッズの入稿は大きく分けて2つに分かれます。
1) イラストのみの入稿 ⇒ 「データ製作サービス」をご利用
2) 『完全データ入稿』 ⇒ 追加費用なしでOK
1)は一番お手軽な入稿方法ですが、店舗スタッフよる有償の「データ製作サービス」が必要となり、手軽な分追加コストが必要となります。
今回の記事では2)の『完全データ入稿』をするためのやり方を見ていきましょう。
あえてご依頼金額が、高額となるのは勿体無いですものね。
アクリルグッズで印刷やフリーカットを行うためには「レイヤー」を使ったデータの作り方が必要です。
より詳しい説明はこちらのページもご確認ください。
2 【イラストレータが無い時のデータの作り方】
まずお手元のグラフィックツールで、レイヤー機能があって、レイヤー情報を保存できるツールはありますでしょうか?
Illustratorにはもちろんその機能は有りますが、今回はイラストレーター以外での製作を考えましょう。
Photoshop や ClipStudioPaint や Sai など、最近の主だったペイントソフトにもレイヤー機能はあります。
そのレイヤー機能を使って、キャプション画像にあるように「枠線」「イラスト」「黒ベタ」の3つのレイヤーに分割します。
「イラスト」は、そのまま印刷するべきフルカラー画像です。
「枠線」は、レーザー加工機を使ってアクリル板をフリーカットするためのデータとなります。
枠線のデータを作る際には「パーツ穴」の位置も忘れずにお作りください。パーツ穴のサイズも商品サイズに含まれますが、抜けてしまいがちとなります。
パーツの穴は、完全データ入稿を諦めてイラストのみで入稿をされる場合など、パーツ穴を当店にお任せで製作される場合は、パーツ穴の位置のご希望を図解でご指示ください。
「黒ベタ」は、透明アクリル板にフルカラー印刷をする場合に必要な、白色インクを印刷するためのデータです(白押さえデータとも言います)次の項目で詳しく説明します。
今回、『完全データ入稿』では、「枠線」「黒ベタ」データをレイヤーを分割した状態でデータを保存すれば出来るのです。
「枠線」「黒ベタ」とそれぞれは、「黒く塗りつぶしたデータ」で作ってください。
よく「枠線」だからと、細い線画でご入稿をいただくことがありますが、細い線過ぎるとカットラインとしての加工だと使えないことがありますので、ご注意ください!
そうして作成したデータを「PSD」形式など、当店のイラストレーターで開くことが出来る形式で、「レイヤー情報を保持したまま」の形で保存してご入稿ください。
イラストレーターの保存バージョンが選べるのであれば、「IllustratorCS6以下」で保存をしてください。
「CC」以上で保存されたりPDF形式での入稿だと、こちらでファイルを開くとレイヤー情報が無くなって、使えないデータとなってしまうことがありますので、ご注意ください。
データは画像データのままで構いません。画像の解像度は200~300dpiまでを上限としてお作りください。実寸サイズである必要はありませんので、大きな画像の方がより精細に製作することが可能となります。
3 【黒ベタ (白押さえ用)データって何?】
何度か出てきている言葉で「黒ベタ」データというものがありますが、先に簡単に触れました通り、透明アクリル板へ印刷をする際に必要なデータです。
上記の画像のように「黒ベタ」データが無いと、透明アクリル板へ印刷すると、半透明な仕上がりとなります。
これはカラーインクの層が薄いので、透明アクリル板のデータが透過してしまってカラーインクが薄く半透明に見えてしまうためです。
これを防ぐためにカラーインクの下に白色のインクを2重で乗せることで、発色を良くします。
またUVインクジェット印刷は、CMYKインクで表現するのですが、白色を表現することが出来ません。
それを補うために別で白色インクを印刷することで、「白」を表現することもできます。
クリアファイルへの印刷などでも、白い紙を入れて発色を良くさせるなども同様の理由です。
逆に、あえて「黒ベタ」データを置かずに、半透明な仕上がりを局部的に使ったりする上級者もいらっしゃいます。
データとしては、黒色1色で、白色を置きたい大きさで作ります。
イラストデータをレイヤーにコピーをして、イラスト部分をマスクしてすべて黒色にすれば出来上がりです!
ただし、2点 注意が必要です。
イラストデータと「黒ベタ」データが、まったく同じ大きさの場合、ほんの髪の毛の先ほどのズレが発生した際に
「黒ベタ」データがはみ出てしまうことがあります。
それを防ぐために、0コンマ1mmだけ、「黒ベタ」データは、「イラスト」データよりも小さくして作る必要があります。
また「黒ベタ」データの一部を抜きにして仕上がりを透明(半透明)にする場合、抜きの面積が小さいとうまく抜くことが出来ないことがあります。
約1mm四方くらい無いと難しいことがありますので、ご注意ください。
「そこって結構難しい」という場合は、その旨を見積り依頼やご入稿の際にご相談ください。 簡単な処理で対応できる場合は、当店スタッフがうまい具合に無料で対応することもあります。
4 【デザインサイズについて。パーツ穴を忘れずに!】
アクリルキーホルダーは、サイズ単位でコストが変わります。
『フリー加工 アクリルチャーム』
50個作成の時のコストで
30mm角内 : @352円
50mm角内 : @457円 となっております。
単価は約30%のアップですが、お値段のベースとなる考え方は 『1枚の大きなアクリル板から、何個デザインが取れるのか?』 でお値段設定がされています。
面積で考えた場合は、9㎠ (3x3cm) ⇒ 25㎠ (5x5cm) へと278%アップしていることから考えますと、かなり割安だとも思います。
そしてこれは、もちろん「枠線」も含めてのサイズとなります。
デザインと枠線の隙間は2mm幅が必須です。
「枠線」には、「パーツ穴」のサイズも含まれますので、「パーツ穴」を忘れずにデザインを考えてください。
「パーツ穴」のサイズは、外径 6mm、内径 2.5mmとなります。
このサイズを違えるとカニカンやマルカンなどが入らなくなりますので、要注意です。
「連結チャーム」の時は、上下にパーツ穴が必要となりますので、サイズの設定は注意してくださいね!
5 【まとめ】
「手軽にグッズ作りをしたい」
「イラストや写真のフルカラー印刷のグッズを作りたい」
「キーホルダーやチャーム、スタンドPOPなんかを作りたい」
「小ロット、低単価でグッズを作りたい」
そうしたご要望にお応えのしやすいアクリルグッズは、とても扱いのしやすいグッズです。
アクリルグッズを作る際に、一番ハードルが高いのでデータの入稿です。
小ロットの場合に相対的に高いコストのかかる「データ製作サービス」を使わないで
入稿が出来れば、ユーザー様の大きなメリットになると思います。
今回の記事は、そうしたご要望にお応えをした内容となれればと思います。
もっと、お気軽にお作り頂ければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今回は以上となります。